料理ネタ


2006年1月

1月1日(日)

・チキンカレーライス
・お雑煮スープ(昼の残り、少々)
・コーヒー
・エクレア

あけましておめでとうございます。昨年同様、今年もどうぞよろしくお願いします。

朝、昼と、かつお昆布一番だしのハレの日用の濃いスープを飲むと、もったいなさすぎて夜は遠慮したい気分になった。夜食に近い夕食は、昨日の残りのカレーライスを分量軽めに。こうやって伝統は破られていく。黒豆、煮しめ、数の子などはもちろん、実家の雑煮の作り方くらい習っておけばよかった。スルメとはまぐりからだしをとるのだが、やり方がわからなくて再現できなかった。夫の実家は鶏を使った鍋風の雑煮で、全然趣向がちがう。今日は、そのどちらでもないぶりを使った雑煮を作ってみた。

今年の抱負、その一。祖母や母たちからちゃんと料理を習う。もし変えるとしても、習い覚えたうえで変えるようにする。

今年の抱負、その二。家庭を大事にする。仕事が大事なのは当たり前。とくに今年私は3ヶ月ほど家を空ける予定もあり、非常に大変な時期であるのは間違いない。だからこそ、家にいるときは家のことをする。
1月2日(月)

・日本酒
・鶏鍋風雑煮
・ぶりのお造り
・おせち数品(出来合いのもの)
・コーヒー

今日は夫の実家の雑煮の味を再現した。もちが入るだけで、スープの雰囲気が全然違ってくる。10代の頃は1個でも十分だったもちだが、この年になって1食に4個を平気でぺろりと平らげてしまうようになった。欲望のコントロールを覚えるべし。

初夢には、このHPにもリンクをはっている、犬の里親探しをしている友人夫婦が出てきた。友人たちの建てた3,4階建てのビル(←これ自体フィクション)に、私たちもいっしょに住むことになり、事務所風の部屋をどう模様替えしようか考えているという夢だった。思ったよりいいじゃない、なんかおもしろいことできそうとわくわくしていた。後味のよい夢だったけど、何を意味しているのだろう。

昨日と今日、息子とふたりでそれぞれ2時間ほどコースを決めない散歩をした。(夫は元旦早々腰をやられ、家で安静。)今日、家の前の公園内の竹林の近くを通ったとき、植物系のにおいがぷーんとした。見ると竹が何本も切られた跡があった。竹の青って、澄んでいるのにびっくりするほど深みがある。匂いもすっきり爽やかだった。その後、公園内のベンチに座り、息子に続いて空に向かって雄たけびをあげた。自分の言ったことばをリピートさせる遊びに、現在息子は夢中になっているのだ。「おーい」はOKだが、「プラスチックぅー」の復唱はちょっと恥ずかしかったぞ。言わないと面倒なことになるので言ったけど。。団地内の広場で「プラスチックぅー」を強要された昨日よりはましだったけど。。。
1月3日(火)

・日本酒
・鶏鍋風雑煮
・数の子
・梅干
・コーヒー

三が日が終わった。もともと長崎に行くつもりだったので、全然お正月料理の準備(こころづもり)をしていなかった。かなり気合いの抜けた年始めになった。ものすごくのんびりできたのは助かった。風邪もすっかりよくなった。過充電の感あり。明日から仕事モードへの切り替えがうまくいくか少し心配だけど、デスクに着くや懸案事項3つを前にして吹き飛ぶにちがいないとも思っている。
1月4日(水)

・ごはん
・たまねぎとしいたけの中華スープ
・焼きビーフン
・コーヒー

今年初出勤。息子を保育園に連れていくと、子どもの人数がふだんの4分の1ほどしかいない。他のご家庭はまだ年始休み中なのかあ。。気持ちがせいているのかな、私の場合、これ以上休んでいる場合じゃないと思っている。夫は休暇中で、夕食も作ってくれた。

最近息子は「はい、ゆって(英語でいうと、リピートアフターミーの意)」と自分の言ったことばを親に繰り替えさせたり、「おいて、はやく」などなど、指示がとても多い。普段の家庭や保育園生活の逆、つまり、自分がおとなから言われていることを他人に言ってみたくてしょうがない時期に突入しているみたい。私が夫の椅子に座っていると「これ、お父さんの。下りて」と指導するくせに、自分は2階にある私の仕事部屋の椅子に陣取り、私が「ここ寒いから下におりようよ。」と言っても、「いまお仕事。すぐおりるから」とヘリコプターのおもちゃをつつきながら生意気な口を聞く。なんだよ、という感じだ。

今日、たくさん年賀状が届いた。類は友。きっと私たちのも今日届いていることだろう。住所録紛失でどうなるかと思ったが、連絡を取りたかった人からも届いてほっとした。
2日分、まとめて更新!

1月5日(木)
・ちゃんこ鍋
・コーヒー

1月6日(金)
・黒ビール
・ごはん
・豆腐とわかめの味噌汁
・お好み焼き
・キムチ

昨日も今日も夫が主体となって作ってくれた。夫が作ると、主義主張のはっきりしたシンプルな献立となる。関西ではごはんのおかずとしてお好み焼きを食べることもしばしば。今日は、ひさびさに味噌汁を作り、さらにひさびさにキムチも添えた。それがとてもお好み焼きに合う。関西、奥深し。あと、予想以上に、黒ビールとお好み焼きの相性はよかった。本日の発見。

息子の指導熱は高まりに高まっている。食卓では、私が水を注いだとき、父親に対して「ありがとう、ゆって」とちゃんと私に礼を言うよう指示。「あ、えらいね、ゆうくん」と私が褒めると、「ちがう!」と分かってないなと言わんばかりに「どういたましてでしょ」とぷりぷり怒りながら私にも指導が入った。「どういたしましてでしょうが」とつっこもうかと思ったけど、やめました。

保育園の教育の賜物なのかな。ありがたいことだ。おもちゃの片付けも自発的にやる。急いで出かけなくてはならないときなど、やらなくていいときまで意地でもやる。ありがたい。でもね、「お椅子」など謎の丁寧ことばも我が家に入ってきているのだ。いいとこのご家庭では使っているのかもしれないが、我が家のボキャブラリーにはないことばである。「おかばん」「お帳面」まではなんとか納得できるんだけど、自分の使う椅子を「お椅子」と呼ぶのには違和感あるざんすよ、あたくしは。
1月7日(土)

・サラダ寿司
・雑煮風すまし汁
・コーヒー

松の内も今日で終わり。朝は軽くパンで済ませ、昼に七草粥を食べた。スーパーの野菜売り場には、7種類の草が全部律儀に少量ずつ入っている便利な七草粥セットが売っているので、それを利用した。健康を意識して12月ころから使用していた玄米(無洗米)がちょうど終わり、今年初の白米でお粥を作った。やっぱり白いごはんはおいしいねえと、家族で確認しながら食べた。1杯目は塩味そのままで、2杯目はじゃこにしょうゆをひとたらしして。息子の食いつきもちがう。私の分も食べたもの。これから当分、白米を続けることになると思う。そして思い出したように「健康」を叫び、玄米に短期間舞い戻るに違いない。我が家のいわゆる「エコライフ」や「健康志向」は節操がないというか一貫性がないので、ちゃんと取り組んでいる人たちを前にすると恥ずかしい限りだ。

夜は、実家の母直伝のサラダ寿司にした。酢飯に、ほぐした焼き塩鮭ときゅうりの塩もみしたものを混ぜるだけのシンプルな寿司だが、いくらでも食べたくなる家族全員の好きな味だ。さっぱりしたものを食べたあとはコーヒーは重すぎて、ほうじ茶がちょうどいい。昼間のお粥の後もそうだった。

夫から聞いたが、いまパキスタン地震の被災者が大変なことになっているという(たとえば、ここここなど)。インドとパキスタンの国境のまちで起こったため、両国とも自国の問題ではないと主体的に救援活動をおこなわず、この冬を越すことが難しいとのこと。トイレまで床暖にしようという日本との差を考えると。。。。

植物日記を更新。
1月8日(日)

・白ワイン
・ペスカトーレ
・スモークポークのソテー
・トマトとモツァレラチーズのサラダ
・コーヒー

夫が作ってくれた。原田慎次の『「アロマ フレスカ」のパスタブック』のおかげで、ペスカトーレは十八番となった。この本はとてもいい。変に無理することなくおいしいものができる。すでにいくつか我が家の定番になっているものもある。

最近読んだ本のなかでヒットは、うるまでるびの『おれボテ志 デラックス』。憎たらしくも愛さずにはおれない性格のボテ志くんの育児日誌。出所は「ほぼ日刊糸井新聞」のなかのこのコラム。父(うるま)による文章、母(でるび)による絵で、息子(ボテ志)の行状がほぼ毎日綴られている。ボテ志くんは現在4歳だが、本の内容は、0,1,2歳の生後3年間のダイジェスト版である。保育園に遅刻するところくだりは、共感しきり。夫などは、枕元に置いて、ぱらぱらめくりながら眠りについているほどお気に入り。

「ほぼ日」のコラムのなかで他に気に入っているのは、なんといっても味写入門だ。何度腰がっくんとなったことか。去年は投稿に値する超クールな写真は1枚だったが、今年我が家で何枚とれるのかなあ。
1月9日(月)

・白ワイン
・大根葉のお粥
・湯豆腐
・ちりめんじゃこ
・梅干

立て続けにエアコンと電子レンジ(トースターとオーブン機能付き)が使用不可能なってしまい、急いで換えのものを買いにいった。消耗してしまった。電力供給が全面ストップされたらきっとパニック性ショック死するんじゃないかと思うくらい電化製品に頼り切っていると思う。「それくらいなくたって全然困らないじゃない」と悠々とした態度でいれなかった。

でも考えてみれば、エアコンと電子レンジなんて中学生か高校生になるまで私の実家にはなかったんだよなあ。初めてオーブン機能付きの電子レンジがうちにやってきたとき、これで自分のうちでもケーキが焼けるとわくわくしたのを覚えている。

驚いたのは、二つとも昔と比べて高機能で、しかもぐーんと値段が安くなっていること。消費者としてはありがたいことだ。ただし、高度な運用スキルも要求されている。さっき言った本来なる必要のないパニック症状を起こさないよう、溺れすぎない程度の距離感でお付き合いをする必要が出てきている。

潔くないなあ。持たない暮らしを実践する勇気もなければ、せっかく「求めて」買ったんだから今までうちにはなかった新機能を喜んで使いこなそうという気概もない。あー、この複雑な、ぶつくさ言っているだけのいがいが感。

夕食は胃をきれいにするような献立にした。ちょうど夫も息子もそういうモードだったみたいで、みんなでおいしいねと言ってたくさん食べました。
3日分まとめて更新!

1月10日(火)
・赤ワイン
・ごはん
・コーンクリームスープ
・ビーフステーキ、トマトしょうゆソース
・じゃがいも焼き、キムチマスタードディップ
・ブロッコリーとアスパラガスの温サラダ

仕事が始まると急にアドレナリンが放出したのか、肉をがしがし食べたくなった。キムチの素とマスタードを混ぜたディップとじゃがいもがよく合うことは日本にやってきたフランス人シェフのアイデア。

1月11日(水)
・寄せ鍋
・卵雑炊
・コーヒー
・ニューヨークチーズケーキ

夫の帰りが遅くなるので、息子とふたりで先に食べた。鍋の材料として「あんこう」には手がでなかったので、代わりにその隣に置いてあった「うちわはげ」という魚を初めて使った。肝もあったのだが、煮汁から魚くさいにおいがたちこめた。うわ失敗したかと思いきや、口に入れると味がしまっていておいしかった。うーん、チーズみたいな存在だ。

1月12日(木)
・日本酒
・ごはん
・雑煮
・ぶり大根
・きんぴらごぼう
・きゅうりの酢の物
・ねぎの酢味噌和え
・オクラのしょうゆマヨネーズソース
・コーヒー

日記が書けなくなるほど、ここしばらく仕事のことで頭がいっぱいになった。家庭と仕事の切り分けがうまくできなかったわけだが、仕方あるまい。この案件は今日、中間決着がついた。ひとまずよかった。

夕食は、夫が作ってくれた。野菜たっぷり、かつ酢の物が欲しかったそうだ。胃にやさしく、おいしかったです。昨日家族がそろわなかったため、勝手に一日延ばしにしていた鏡開きもおこなった。
1月13日(金)

・日本酒
・鶏鍋うどん
・納豆

情報収集のため立命館大学でのシンポジウムに出かけた。お金をかければいい研究ができるわけでは絶対にないが、いい研究者にお金を与えればよりよい結果を出してくるんだなと思った。自分もいいデータを提供できるよう絞れるだけ頭を絞らないと。。

保育園に息子を迎えにいくため、聞きたかった講演を2つ残して、残念だけど退出。後刷りを郵送してくれることになっているので、そのときフォローしておこう。

「とにかくうどんが食べたいの」という夫のリクエストに答えて、夕食は鍋うどんにした。このシチュエーションでは「鍋亭」という太めの茹でうどんが合う。

明日はゆっくり休もうっと。
1月14日(土)

・黒ビール
・ごはん
・八宝菜
・ほうれん草の白和え
・野沢菜漬け
・コーヒー(息子と私のみ)
・チョコレートケーキ(息子と私のみ)

夫が作ってくれた。昨日から、野菜が足りない、八宝菜が食べたいと自分で食材を選んで買っていたもの。

これから、読み始めたばかりの吉本隆明の『夏目漱石を読む』を最後まで読んでしまおうか。急に漱石が気になって、近くの本屋で手に入れたばかり。
1月15日(日)

・ビール&熱燗
・寿司
・カクテル

息子を一時保育でお世話になっている保育園にあずけて、夫婦で京都の春秋座に演劇を見に行った。松田正隆作・三浦基演出の新作『沈黙の光』である。三浦さん独特のくせのある演出法をしてみても、あるいは、そうだからこそ、長崎離島生まれの松田さんの鬱屈ぶりがストレートに表現された作品になっていた。かなり押しの強い戯曲なので、だったら「おまえが死んでしまえ」とつい作者に言いたくなるほど。つまり、その鬱屈振りは、演劇に仕立てなくても、ほかの形態でもっと「効率」よく発露できるんじゃないかと思ってしまった。エネルギー効率が悪い。「効率」という、芸術家に忌み嫌われることばをわざわざ使わせてもらう。見ている観客にも、じとっとした嫌悪感が押し付けられたまま、なかなか離れてくれない感じだ。いったい私(たち=観客)に何を求めているわけと逆ギレしたくなる気持ちでいっぱい。たぶん、これは演出家のねらいどおりの感想のはずだ。

長崎出身の夫いわく、じゅうぶんに複雑な歴史を背負った信仰篤い長崎市民からも「島ん人はややこしか」と呼ばれるほど、長崎の離島には複雑な宗教的因習や弾圧の歴史が今も息づいているとのこと。松田作品をみて、ああ、大変だったんですねと分かったふうな口を聞くのはとにかくよそう。「あなたの作品は見ていて嫌です」と負のパワーを感じたことだけを呈すのが今のところちょうどいい。開き直りの思考停止だ。

夕食はさっぱりとしたいということで、三条と四条のあいだにある寿司屋でにぎりをつまんだ。当たり前だけど、やっぱり寿司屋のお寿司はおいしいや。シャリとねたの温度がちょうどいい。

気分がよかったので、先斗町のとなりの筋にある「酒司・飛鳥」というバーで〆た。(←野生の勘でお店を選びました。)川沿いにあり、店に入った瞬間かび臭い空気に包まれたが、そのうち慣れた。マスターが静かにひとりでやっている。ほかのお客さんもお酒を楽しみに来ている感じだった。カクテルの味は大好きなタイプだった。的確に好みを言い当てられた感じ。参った。またいこう。

帰宅後、夫に全身写真をとってもらった。仕事で必要になり、締め切りは明日だったからだ。先方からは「カメラを少し見下ろす感じで、堂々と」いう注文が出されていた。何ということか、すべての写真が2重あごに映ってしまった。

さんざん食べたり飲んだりしてきたんだから当然のつけといえばそれまでだとはいえ、やっぱりこのままじゃあ絶対いやだ、修正してくれと懇願して、いろいろ直してもらった。けど、結果は素人でもわかるわざとらしさ。不自然に顎の長い顔になってしまい、バランス悪し。おなかをかかえて大笑いするしかなかった。プロが関わる仕事なので、あからさまな修正写真の提出はやめた。(顔やからだの形自体の修正はいままでしたことがないですよ。念のため。)

「いいかげん、自分のありのままの姿を認めなさいな。ぷくぷく二重顎になってんだよ」と良人から諭され、今度は二重顎にならないポーズのとり方を教育された。顎を引くのではなく、上半身を少しうつむき加減にすれば、なんとか誤魔化せるようだ。

「娘時代はスレンダーギャルだった」。このように、自分がとうに娘時代を卒業し、おっかさん体型のなってしまっていることをまだ認めることはできていない。往生際の悪い人間である。
1月16日(月)

・ごはん
・なめこと豆腐の味噌汁
・肉じゃが
・大豆とトマトときゅうりのサラダ
・野沢菜漬け
・梅干
・コーヒー
・干しプルーン

生のなめこがあったので味噌汁にした。いつものパックのと違って、香りがよかった。ふだんなめこの味噌汁は赤と白半々に合わせているが、今日は4対1にしてみた。思いのほかおいしかった。きっと香りが強いと赤を大目でも大丈夫なのだな。

昼間、事務書類づくりの仕事になかなか集中できなかった。無駄に生きた感じがしていやだった。夕食づくりが気分転換になったのがせめてものなぐさめ。理由はわかっている。昨日みた演劇『沈黙の光』(作:松田正隆、演出:三浦基、俳優:安部聡子のお三方)と12月にみたダンス『ボレロ』(ダンサー:シルヴィ・ギエム、振付家:モーリス・ベジャール、批評:桜井圭介)の感想を一気に書きたくなっているのだ。

私にとって舞台の感想文は、いい意味で趣味の範囲を超えないと思っているので、休みの日に書くようにしている。でも、かなり仕事のほうにも食い込んでいる領域なのだ。感想をまとめながら、仕事のアイデアを思いつくこともある。いや、ちゃんと感想を書かないと、仕事に入れないといったほうがいいかもしれない

明日は重要な打ち合わせが入っているのでそれどころではないだろう。でも明日の案件を早めに決着つけて、具体的なアイデア探しのフェーズに移っていきたいと思っている今日このごろなのだ。
1月17日(火)

・ごはん
・たまねぎと春雨の中華スープ
・回鍋肉
・えびと絹さやのしょうゆ炒め
・梅干
・コーヒー
・干しプルーン

自宅研修の夫が作ってくれた。中華スープは毎度ながら夫のほうが上手にできる。いくら聞いても、その「こつ」がなんだかわからない。本人も意識せずに作っているみたいだ。

私はいつもより1時間遅く帰宅した。帰って暖かいご飯が待っているとほんとうれしい。「お嫁さんが欲しい」といったら男女平等主義者の人たちに怒られるかな。お嫁さんの代わりに、専業主夫やお手伝いさんというわけにはいかないんだな。優しくてふんわりいい匂いのするお嫁さんでなければ。

そういう意味でいったら、夫は「女性的」だ。優しくてふんわりいい匂いがするかどうかは別として、作る料理にいわゆる「男の料理」の匂いはあまりしない。地に足をつけて生活している人の献立だ。

息子もだいぶしゃべるようになった。こちらの言うことに合わせて「どこ」「なに」「ああ、そうか」など、受け答えする。やりとりを文字におこせば筋道たてて考えている人のように見えるに違いない。もう赤ちゃんでは全くない。でも、字面のうえではちゃんとしゃべっているのに、まだほんとに分かっている感じがしないのはなぜだろう。

今ものすごくアメイジングなことが息子の脳細胞で起こっているんだろうなあ。言動を抑制できるようになったと思いきや、急にびっくりするほどの勢いで猛ダッシュすることもしばしば。ゲームの最中、おもちゃの角に頭をぶつけるほど、ひっくり返って笑わなくてもいいのに。一瞬泣いたのち、すぐゲームに舞い戻れるなんて、忙しい奴だな。
2日まとめて更新!

1月18日(水)
・ごはん
・大根と豆腐とわかめの味噌汁
・鯖の味噌煮
・茹でカリフラワーの酢味噌和え
・かぼちゃの煮物
・コーヒー

まだまだ野菜が足りないと主張する夫。この日の献立は前日から彼のほうで指定した。野菜だけでなく、味噌もからだが求めているようだ。作るのは私だったので、味噌汁の味噌をごく薄めに、風味づけ程度に用いた。私も和食の気分だったので献立自体には賛成だったが、味のバランスとして味噌味噌味噌となるのは避けたかったのだ。自分でいうのもなんだが、バランスよく仕上がった。

いわゆる味噌汁の気分でもなく、しょうゆ風味の澄まし汁という気分でもないとき、だし汁にほんの少し味噌を足す方法は、これからも使える! 偉大なり味噌。

1月19日(木)
・赤ワイン
・チキンカレーライス
・ゆで卵
・プチトマト
・コーヒー

朝出かけに、ライブドア・堀江さんの側近が亡くなったというニュースをテレビで見た。夫と同い年。ちなみに堀江さんは私の1つ上。年の近い人たちがテレビの向こう側であんなに話題になっているのを見て、ものすごく不思議な感じがする。VTRに映った彼らの顔つきは「大人の世界」のなかにいる人のそれだ。しかもしっちゃかめっちゃかにして楽しんでいる感じすらする。「大人のやり方」を前に立ちすくむことの多い自分とは全然違う生き方をしている。いいとか悪いとかそういう判断をする前に、強烈に何か「違い」を感じる。私が小学生のガキンチョのとき、彼らもその時期同じように教室の机に座っているはずなのだが、そのことが信じられない。分かれ道はいつごろから生じるのかなあ。

最近ランチでもずっと和食だったのに、今日は仕事がおしてしまい2時ごろ喫茶店で手早くミートソーススパゲティをかきこんだ。しばらく胃が重かった。からだにも食べ物にも申し訳ない食べ方だ。おなかがすくと妙に食べたくなるミートソースだが、せめてピラフにしておけばよかった。反省。食べたあと、今日はカレーにする約束だったことを思い出し、猛省。ミートソースとカレーの組み合わせは、いまどき子どもでもしないんじゃないかな。

明日は手塚夏子さんの公演をみに横浜出張。1泊2日。インタビューも予定されている。ものすごく楽しみだ。
  
2日まとめて更新!

1月20日(金)
・赤ワイン(グラス1杯)
・グリーンサラダ
・トマトのスパゲティ
・ハンバーグきのこソース
・エスプレッソ

手塚夏子さんの公演をみた。「私的解剖実験」シリーズの4作目。5年ほど前の桜井圭介さんのワークショップのとき以来で、公演を見るのは実は初めて。彼女は今回自分で踊らず、ほかの人に振付けたのだけど、才能、センスをひしひしと感じた。パフォーマーの一挙一足に思い切りひきつけられた。音楽の使いかたもよかった。あのねえ、さりげないしょうもないことをですね、人の心を打つところまでにもっていけるなんて、よっぽどのことなんですよ(←なんか偉そうな言い方ですいませぬ。でも本心)。普通はもっと、だらだらしていてラウンジー(恥ず)なポーズが透けて見えたりして白けてしまいそうなのに、全然そうはなってなかった。むしろ何か切実な必然性を秘めている感じがした。もちろん苦悩の表情を無理やり作っているような「嘘ごと」もしていない。

舞台後、よき理解者であるだんなさまとともに、創作のコンセプトと経緯もいろいろと聞くことができた。大興奮。もろに仕事で考えている内容と重なっている。要チェック人物。実験で得られたことを虚飾なく正直に提示することのできる勇気ある人だ。横浜まで出かけていったかいのある充実したひとときだった。

その後、例によって例のごとく、夜遅くまでやっている本屋にかけこみ気になる本を数冊調達。夕食では、にやにやしながら、ぱらぱらページをめくりながら、ハンバーグを口に入れておりました。この行儀の悪さ、至福のときですな。

以下、公演は日曜までなのだけど、参考までに彼女のHPから作品に関するコメントを抜粋する。

私的解剖実験-4 表層から見た深層

何も起きていないように見える小さな会話の中に、それぞれの体が秘めている様々な関わりの記憶がある。記憶が生まれた時の感情を連れてくる。様々な関わりで生じた感情の数々が、一人の体の中へともたらす影響の、なんと多様で複雑なことだろう。それらが人の表層にどのような像を映し出しているのだろうか。一番表層に見える物事をしつこく観察してみる。細い線で関わりの輪郭を丁寧になぞってみる。記憶のひとつは、関わりを辿ってあなたとも結びついているかもしれない。


1月21日(土)
・日本酒
・刺身盛り合わせ
(小休憩)
・キムチ鍋+卵雑炊

朝起きてホテルの窓のカーテンをあけると雪が白く積もっていた。びっくりした。センター試験の受験生は気が気ではないだろうなと思った。夫はいまセンター試験監督のため、大事をとって、金曜から連泊で大学近くのホテルに泊まっているから、よけいに受験生のことが気になったのかな。

東海道新幹線にはそれほど遅れはなく、息子と守訳を頼んだ私の両親の待つ奈良までさくさくと帰宅。息子はむちゃくちゃ二人になついており、べったり甘えている。夕食は鍋にしようと、散歩も兼ねていっしょに近所のコープに買出しにでかけた。さてどんな鍋にするかと現場でしばし相談。両親ともキムチ鍋を食べたことがないということだったので、私がいつものやつを作ることにした。おかげさまで(?)、小食の両親にも好評だった。奈良の地酒「無上盃(むしょうはい)」も気に入ったみたいで、よかった。
1月22日(日)

・日本酒
・柿の葉寿司
・カレーライス
・カレーうどん(夫のみ)
・豚キムチ鍋少々
・らっきょう
・プチトマト

昼間、両親が帰っていった。入れ替わりのように夜、夫が帰ってきて、日常生活に戻った。夕飯は、昨日までのあいだに残ったものばかりで構成した。「うちでご飯を食べること」がしたかったようで、夫から文句が出るかなと思ったが、とくになし(他の件では文句たっぷりだったが)。

母は帰り際「ゆうくんが大学生になる頃まだ生きてるかなあ」なんて言うし、息子は見送った後「おばあちゃんとおじいちゃん、会いたい」と2回も涙を浮かべて訴えるし、両者の心の交流の深さに思いを馳せた。さっそく帰宅した夫に私はまだ血縁関係であんまりしんみりしたことがないなあと伝えると、「おれはそういうことあるよ。センター試験監督しながら、あと10何年かしたらゆうくんもここにいるのかなあと思うと胸がじんとした」なんて言うし。。センター試験はそのころにはなくなってるよとつい別方向につっこんでしまいたくなる私は、まだ「人の親」になれてないんだろうか。いや、待て、そんなことないぞ。
1月23日(月)

・ごはん
・しじみの味噌汁
・トマトとチーズ入りスクランブルエッグ
・しいたけともやし炒め
・納豆
・日の菜漬け
・らっきょう

前日までの左奥歯の歯痛が嘘のようにおさまった代わりに、左目がふくれて痛かったので会社を休んで病院にいった。そういえば、数週間前から左脇の下のリンパ付近に出来物もできていた。最悪のことを想像しつつ、不穏な心を抱えて病院に。(書類を提出しに午前中ちょこっとだけ出社したが、だまっておくことができず同僚に大騒ぎして病状を伝えた。)

診断はものもらい。ばい菌かウイルスによるものだという。おそらくその前の症状は歯痛ではなく顎の脇のリンパ線が腫れたんでしょうとのこと。抗生物質2日分をもらった。これで治るんだったら問題はないらしい。十分休養をとるように言われたので、保育園の迎えの時間まで少し昼寝をしたら、目の腫れも少しひいたように感じた。単純なからだである。

明日から夫は「げきいそ」(激しく忙しいの略。我が家の隠語)で、しばらくうちにいないことも多いので、こちらとしては今のうちに休んで備えておかないとね。

(↑まったく、夕食とは関係ない日記だなあ。)
1月24日(火)

・白ワイン
・魚介のブイヤベース+スープスパゲティ
・日の菜漬け(私のみ)
・コーヒー

「げきいそ」予定だったはずの夫が仕事をキャンセルして早めに帰宅した。よかった。もともとからだが丈夫なほうでないので、変に無理してもらうと困るのだ。私のほうはプチお岩さん状態を脱し、普通に外出できるほどまでものもらいが回復。痛みの代わりに痒みを感じるようになったので、もうすぐ治るのだろう。

夕食はシンプルに洋風の鍋のみにした。ただし、私はなぜか日の菜漬けを合わせたくなり、ひとりでぼりぼりいただいた。

スパゲティにしておきながら、そういえば昼間は蕎麦だったことを思い出す。麺食い化しているのだろうか。今日会社の同僚と初めてのぞいた蕎麦屋は、最近会社近くにできたばかりで、名前を「蕎麦人」という。その舌に多くの人から信奉を集めている、同じく同僚でmixi仲間のYさんが絶賛していなければ、ネーミングからして避けていたに違いない。「蕎麦人」なんて、まるで、近所の理髪店「サロン・ド・ダンディ」に近い脱力系の店名だ。

ところが、絶賛文を読んでふくらみにふくらんだ期待以上に、実際のお蕎麦は素晴らしかった。麺はもちろん、おつゆの絶妙なバランス感覚。これからもひそかに通おう。Yさんへの尊敬の念を確認した私たちは、帰り道、お勧めのパン屋にも寄ってみた。なにげないクリームパンをひとつ買ったのだが、これまた激しく好みの味。

ありがとうYさん、これからは、殺伐とした世界からほんのひと時トリップすることができます(しかも自分の足で)。生活に潤いがでました。
1月25日(水)

・白ワイン(ほんの1杯)
・牡蠣の土手鍋+うどん with しょうゆ生卵
・半割大根(漬物)
・梅干
・プチトマト
・いちご
・コーヒー

夫が福井にしばらく出張のため、息子とふたりでゆうごはんにした。最近、漬け物が多いのは実家の両親が先週末土産に買ってきてくれたから。こういうときに限って漬け物好きの夫が不在で、私がひとりで急いで大量に食べなくてはならないはめになる。京都のおいしい漬け物なのだが、、、、あーーー、ここまで書いて、あることに気づいた。こういうときこそご近所づきあいではないか!!

私たちの親の世代にあたるお隣さんは何かと親切にしてくださり、たびたび「これぼくちゃんへ」と果物等をおすそ分けしてくださるのだ。ほとんどもらいっぱなしなので、そろそろ「さりげなく」何かお返ししたいなあと思っていたところだった。なんと恥ずかしい、食い気が勝って、気遣いの心を忘れてしまっていた。

他に書こうと思っていた事柄が一気にどこかに吹き飛んでしまった(笑)。もう書こうにも勢いを削がれて書けないよお。
1月26日(木)

・白ワイン(ほんの1杯)
・ごはん
・野菜たっぷり中華風スープ
・焼き塩鮭
・かぼちゃと切り昆布の煮物
・納豆
・半割大根の漬け物
・コーヒー
・ラズベリーケーキ

なんだか今日はからだが軽い。仕事が特別うまくいったとかそういうわけではないので、単純に体調が戻ったのかな。夕食の準備も鼻歌交じりで進めることができた。明日の分まで多めに作った。同じ献立にする予定。夫がいぬまに洗濯でございます。

息子はご飯を3杯もおかわりした。これは父親がいないせいでのびのびしているからではなく、ご飯前の間食(通常は食パン1枚に梅干2つ)をしなかったから。これからも間食はなるべく与えないようにしよう。

ここ2、3日は、朝晩ぐっと冷えこんでいる。私は車を運転できないので、息子を徒歩で保育園まで送り迎えするのだが、朝は「寒いー、だっこしてー」といって嘘べそをかくこともしばしば。てこでも動かない。大遅刻できないので、体重16キロの3歳児を道中ずっと抱えながら歩くとき、ふつふつと怒りがこみ上げるのもしばしば。

ところが今朝偶然すばらしい方法を見つけた。玄関で「チェブちゃんがいいのー」とチェブラーシカのぬいぐるみを保育園に持っていくとだだをこねはじめたとき、「もう置いておいて!もうこんな時間!!先生に怒られちゃう!!!」といつものようにヒステリーを起こすのではなく、「じゃあ、ゆうくんがチェブちゃんをずっーとだっこしてあげられる?」と聞いてみた。「うん!」とやる気まんまんに答えて、ぎゅっとぬいぐるみを抱きしめ、最後まで自分の足で歩き通しました。偉いぞ、息子よ。

子どもとロボットのインタラクションの質を分析した旧プロジェクトを通じて、小さな子どもでも誰か(=ロボット)のお世話をやきたがるということを知ったのだが、実生活でその知見が生かされるとは。現場の保育士さんに聞いてみると、3歳のこの時期は特にその傾向が激しいらしい。息子よ、悪いがしばらくその傾向を利用させてもらうぜよ。とにかく
明日も歩いてくれ。
1月27日(金)

・ごはん
・野菜たっぷり中華風スープ
・サーモンお造りとかつおのたたき
・焼き塩鮭
・かぼちゃと切り昆布の煮物
・半割大根の漬け物
・コーヒー
・いちごのショートケーキ

昨日とほぼ同じ献立にしたので、楽ちんだった。とはいえ2日連続してケーキを食べるのはよくない。控えよう。

今日は実家の母の誕生日。たいてい花を贈ることが多い。今年もバラの花束をここから贈った。喜んでくれるかなと思ってたら電話口の母いわく、「去年のほうがよかった」。はっきりものを言う人なので仕方ないが、やっぱりどこかしゅんとなる。そうこうしているうちに夫が出張より帰宅。電話しながらの出迎えとなった。他にも理由はあるのだろうが、この行為がとくにいけなかったらしい。「さびしいねえ」とものすごく不機嫌になってしまった。

私も誰かに自分の気持ちをぶつけてみようかな。一番てっとりばやいのは息子か? いかん、下手すれば虐待になってしまうので、やっぱり控えよう。
1月28日(土)

・日本酒
・天ぷらそば
・馬刺し
・かぼちゃの煮物
・コーヒー

夫の誕生日(26日)ということで、私の実家から大好物の馬刺しが贈られてきた。少し奮発したとのことで、今までよりサシが少し多めに入ったものだった。一口食べてみると、硬すぎもせず、とろけすぎもせず、ちょうどいいやわらかさ。今までので一番おいしかった。当然ながら息子はおとなしくなどするわけがない。いつもとちがって、こちらが何も言わずとも、てきぱきと自分専用の食事用エプロンを「自発的に」取りにいくなど、最初からやる気満々だった。

天ぷらは例によって例のごとく出来合いのものだが、そばのかけつゆは手作りした。『土井家の一生もん2品献立』の関西風うどんつゆの作り方に忠実に沿って、最初から全部材料をいれて、弱めの中火でゆっくり煮出していった。結果は上々。お正月に自分でみようみまねで作ったのより格段においしく仕上がった。時間は多少かかるが、方法としては今日のほうが簡単だし、やはりプロの意見には耳を傾けるべし。
1月29日(日)

・日本酒
・酢飯、いくら&うに添え
・大根と三つ葉のすまし汁
・白ワイン
・コーヒー
・リッツクラッカーの焼きマシュマロサンド

今日は26日にできなかった夫の誕生日祝いを小さくおこなった。デザートが今日の発見といえば発見だな。くせになるおいしさだった。手作りだけど、ちょっぴりジャンクなデザートにしたいなあと考えて、焼きマシュマロを思いつく。買ってきたマシュマロを竹ぐしに刺してコンロの火でさっと薄い焼き色をつける行為を「手作り」とみなし、リッツの塩気とマシュマロの砂糖っけのほどよいマッチングの在り方を「「ジャンク」と呼ぶ(←大げさ)。焼きマシュマロでネット検索をかけると、いろいろな食べ方が紹介されていたが、リッツで挟むという手軽さに惹かれたのだった。どこまで本当がどうかわからないが、最近小学校の野外学習とかでこの食べ方が流行っているらしい。お父さんが焚き火の火で焼くんだってさ。アメリカのグローバリズムもここまで来たのか(←大げさすぎ)。ともあれ、たぶん明日も作ってるはず。もう一度言うが、くせになるおいしさだったもの。
1月30日(月)

・白ワイン
・魚介のトマトシチュー+スープスパゲティ
・アスパラガスとブロッコリーの温サラダ、パルミジャーノのせ
・コーヒー
・リッツクラッカーの焼きマシュマロサンド

昨日の予告どおり、リッツの焼きマシュマロサンドを作ってしまった。茹でた野菜に塩こしょうオリーブ油少々をまわしかけ、パルメジャーノチーズを皮むき器で薄くスライスして乗せるとシンプルだけど印象に残る一品になることを発見。枝元なほみさんのアイデア拝借。
1月31日(火)

・ごはん
カゼ撃退鍋
・納豆
・野沢菜漬け
・梅干
・コーヒー
・アーモンドプードル入りクッキー

夫、インフルエンザA型発症。熱にほだされ、金曜以来、夫婦間にできていた氷のように冷たい壁が氷解した。

日曜をピークに、そのあいだ相当怒ったり、悲しかったりしたが、夕食日記は比較的平常心で書いている。わざと感情を抑えてこんでいたわけではない。おそらくこれは、夕食という「ネタ」それ自体がニュートラルなものだからだろう。どんなことがあっても毎日何かしら口にするものだから。

「喧嘩してて、そんなに食卓では表現しなかったけど、やっぱり土曜のあの馬刺しはむちゃくちゃおいしかったよね」と確認しあった(笑)。時間差をつけて別々に食べるという険悪な誕生日会はもうごめんだ。