犬の里親探しのページ


友人宅には何度か遊びに行ったことがあるのですが、最初にお邪魔したときは、毛並みのよい大型犬が3頭もいて驚きました。大きいということだけで、ものすごい迫力です。しかもみんな人懐っこく、こちらを怖がらせるような行動は決して取りません。

しかし、そのワンちゃんたちの事情を詳しく聞いてみると、思わずもらい泣きしそうになるほど、むごすぎるものでした。友人夫婦のすごいところは、いじめ抜かれていじけてしまっていた犬たちに根気よく接して、しつけの行き届いた朗らかな性質に変えてしまうところにあると思います。普通は、かわいそうだけど仕方ないよねといって済ませるところを(私のように)、彼らは決して済まそうとはしません。

ただ友人夫婦が言うには、死の間際にある状態から救い出される「ペット」たちはまだまだごく少数で、自分たちの試みは圧倒的な死の数からいえばほんのささいなことであると思い、虚しくなるときもあるといいます。しかし、だからといって、あるいは、そうであるからこそ、せめて目の前にいる犬たちの里親探しをおろそかにすることができないそうです。

なぜなら、正規のルートで購入すればウン十万円もする犬種をただで手に入れることができるということで、里親になりたいという人もなかには出てくるからです。悪徳ブリーダーもその辺のけちで見栄っ張りな人々の心理を利用しているといえるでしょう。しかし大型犬は日々の生活のなかでたくさん食物を必要とするので、仮に手に入れることができたとしても、その後のえさ代はかさむ一方です。散歩も欠かせません。結局、まともに食事を与えられず、再び放置、遺棄されるおそれがあるからです。

虐待を受けた大型犬の里親になれるのは、精神的にも経済的にも環境的にも余裕のある人に限られます。そういう人々は非常に少数です。したがって里親探しは、決して平坦な道にあるとはいえません。

もし、里親探しのページを読んでくださったみなさんのなかで、何かしら協力していただける方が出てきたら、リンクをはった私としても存外の喜びです。その1事例が、このHPの存在意義を与えうるとも思っています。